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執筆者の写真Mayuko Hikichi

台湾の実用新案制度(2)

 先日、台湾で実用新案権(台湾では「新型専利」)がよく活用されていると書きましたが、現地で知財に関わっている方々にその理由を尋ねてみたところ、以下のように説明してくださいました。

・台湾では小規模な企業が多いため、権利化までに時間とお金がかかる特許よりも、早期に低コストで権利化できる実用新案のほうが出願しやすい。

・小規模な企業が仕事を得るためには、1つでも多く権利を持っていた方が有利であり、すぐに権利化できる実用新案は人気がある。

・日本では特許権と実用新案権は別の権利であるが、台湾では特許も実用新案も「専利権」であるため、実用新案権を取得することに抵抗が少ない。また、実用新案権を権利行使して成功しているケースもある。

 ということでしたので、日本企業の方も、台湾で実用新案権を活用されてみるのもよいかもしれません。


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