特許権侵害の刑事罰


 日本の特許法には、特許権や意匠権の侵害に対する刑事罰規定がありますが、台湾の専利法(日本の特許法・意匠法・実用新案法に相当)には刑事罰規定がありません。

 特許権・意匠権侵害に対する刑事罰は、以前は台湾にもあったのですが、2003年の法改正により削除されました。

 刑事罰を廃止した理由について調べてみたところ、(1)WTO・TRIPS協定では特許権侵害に対する刑事罰を設けるかどうかは各国に委ねられており、世界の趨勢からも民事上の賠償で十分であると考えられること、(2)特許権侵害の判断には専門的・技術的な知識が必要であり容易には判断できないため、特許権者が刑事告訴を悪用する事例がみられたこと等が主な理由のようです。なお、刑事罰の廃止とバランスを取る形で、民事上の懲罰的損害賠償額が損害額の3倍まで引き上げられました。

 ちなみに、台湾でも商標権と著作権の侵害については刑事罰規定が存在しており、専門の捜査機関が日々熱心に模倣品や海賊版の摘発を行っています。ですので、権利の性質によって制度にメリハリをつけているのかなという感じがします。

最新記事

すべて表示

台湾の商標代理人制度

今回は、現在改正が検討されている台湾の商標代理人制度についてご紹介します。 台湾では、日本と異なり、特許代理人制度と商標代理人制度は別の制度となっています。 以前このブログで「専利師」(台湾の特許弁理士資格)について紹介しましたが、台湾で専利(特許・実用・意匠)の出願を行う場合、「専利師又はその他法律で定める者」しか代理人となることができません(台湾専利法11条)。 ところが、台湾の商標法には代理

2019年の専利法改正について

前回の投稿からだいぶ間があいてしまいましたが、もう年末ですので、台湾で今年行われた専利法改正の要点について、日本の制度と比較しつつ簡単にまとめておきたいと思います。(専利法の改正案は2019年4月16日に立法院で可決され、11月から施行されています。) (1)意匠権(設計専利)の存続期間が、「出願日から12年」から「出願日から15年」に延長されました。 一方、日本の意匠権の存続期間は、今年の改正で

CONTACT 

お問い合わせはこちらのフォームをご利用ください。ご提供可能なサービスとお見積りについてご案内させて頂きます。

 

Please feel free to contact us by this contact form. We will inform you the content of our legal service we can offer and the fee in detail.

IP & Biz  c/o Kawasaki Green Law Office

E-mail  mayuko 【at】 ip-biz.com

  << Please change 【at】 to @ when you type >
 

​​​​© 2018 by IP & Biz, Proudly created with Wix.com

  • Grey Facebook Icon
  • Grey Twitter Icon
  • Grey LinkedIn Icon