top of page
  • 執筆者の写真Mayuko Hikichi

専利師と専利代理人

日本で特許出願代理業務を取り扱う資格は「弁理士」ですが、台湾では「専利師」がこれに相当します。台湾では、2008年に専利師試験制度が導入されました。当初は合格率が10%程度と非常に低く、「資格試験にしては難しすぎる」と言われていましたが、最近は徐々に合格率が上昇し、報道記事によれば2018年の合格率は約27%だったそうです。

専利師公会(弁理士会)のウェブサイトで、専利師の方々の名簿を見ることができます。

http://www.twpaa.org.tw/directory.asp


「専利師」と似た名称で「専利代理人」という資格もあります。2008年より前(専利師試験の導入前)は、裁判官・検察官・特許審査官等の一定の職業経験を持つ人だけが特許出願代理業務の資格を与えられていたのですが、その人たちのことを「専利代理人」と呼ぶのだそうです(ですので、今後新たに「専利代理人」が増えることはありません)。

 ちなみに、中国大陸で「専利代理人(专利代理人)」といった場合は、試験に合格した弁理士(つまり、台湾でいうところの「専利師」)を意味するようです。同じ中国語なのに難しいですね。

最新記事

すべて表示

商標出願手数料について

前回の投稿からかなり時間が空いてしまいましたが、今日は台湾の商標出願の料金システムについてご紹介します。まず、台湾知財局に商標出願する際の出願費用は、紙で出願する場合は3000台湾元、オンライン出願の場合は300台湾元が減額されて2700台湾元となります。(現在はほとんどがオンライン出願だということです) これだけなら分かりやすいのですが、このほかに「1区分の中の指定商品の数が20を超えると、商品

台湾の商標代理人制度

今回は、現在改正が検討されている台湾の商標代理人制度についてご紹介します。 台湾では、日本と異なり、特許代理人制度と商標代理人制度は別の制度となっています。 以前このブログで「専利師」(台湾の特許弁理士資格)について紹介しましたが、台湾で専利(特許・実用・意匠)の出願を行う場合、「専利師又はその他法律で定める者」しか代理人となることができません(台湾専利法11条)。 ところが、台湾の商標法には代理

bottom of page